2010.11.23
音のする風景〜あっちこっちにうたごえ〜
@徳島県文化の森総合公園
11:00-16:00
めでたく開園20周年を迎えた徳島県文化の森総合公園ではこの日、記念事業としての文化推進行事が開催された。
森内全施設協同のものとしてはおとねっとも参加した夏のイベントに続き2回目となり、聞けば現時点での計画としては年度内最後のものとなるようである。
文化の森総合公園開園20周年記念事業『文化の森大秋祭り!!』
上記夏のイベントで手応えを得ていたのと、比較的早い段階から計画に参加できていた為、今回は初めて独自イベント『音のする風景〜あっちこっちにうたごえ〜』として立てることができた。またこのイベントの運営母体を『団体』とする為、いとう優歌を代表とする『音のするネットワーク(おとねっと)』を同時に立ち上げた。
とっつき易さを考慮して添えたサブタイトル『あっちこっちにうたごえ』の通り、全7組10名が園内思い思いのあっちこっちでうたごえを鳴らしている、という音絶えない状況であった。
ただし広い公園内隅々までを会場とすると音が本当に散りぢりとなってしまい、通りすがっただけの人によっては「歌っている人が(1組)いた」となってしまいかねない。かといって演者をリスティングし、ウォークラリーのように仕立ててしまうと『風景』を逸してしまう為、基本的には演者の場所選びに任せながら午前と午後に各1度、同じ場所に集い思い思いの音を出そうではないか、という運びとなった。
これが功奏して突発的なセッションやアイデアも生まれ、これら『表現』が生ものであることを実感させられた。
画像は午後のもの。植え込みを背にした演者全員が生ものを行っているところ。
半分…いや7割5分は仕立て作りこまれた画だが、通りすがるひとにそんな屁理屈はいらんのである。
筆者個人的には美術館の展示室内でリッチな彫刻並ぶ中、さも彫刻ですと言わんばかりに歌っていると、子どもの声が「あれ動いとるよ!」これにはしたり顔であった。いや彫刻なので表情にこそ出さなかったが。
演者から圧倒的に噴出した反省点は『締め』。
上の画像のときが丁度そのときなのだが、もっとこう、24時間番組のようなフィナーレを、と切望された。
皆で同じ歌を、なんて24時間番組みたい、と拒んだがしかし悪いものか、と思い起こすと悔やまれる。
ガンジーがらめも窮屈だがしかし、こういった、判断に迷うとき筆者はいつもキューバの街角を思い浮かべるのである。
生きるためかはたまた活きるためか音楽を風景にした先駆者達。
それに照らして、この行為は行き過ぎていないか。
ただしここで最も大切なことは、筆者がキューバを訪れたことはない、ということである。
それからモウひとつ。筆者が展示室内で音をさせているとき、実は3つのアプローチを用意していた。
休憩用のソファで環境音楽としてまろやかに、胸をうつ作品を模索し楽譜としてオマージュ的に、自分という作品として壁際から強く。
屁理屈といえば終わってしまうので、言わないで欲しい。
さまざまな芸術作品の権利保護の観点から、ここに画像は掲載できない。
しかし結果で言えば筆者、にやりとしているから、期待して欲しい。
これについてはまた別の機会を得て述べたいと思う。
(2010.12.19更新)
共催の近代美術館さんがおさらいページを特設してくださった。心より感謝し、リンクを取らせていただいた。